http://kanshiyonkoma.mangalog.com/Entry/223/「陳伯予過、喜予強健、戯作」陸游
南宋の陸游(りくゆう)作(1125−1210)。
「陳伯予(ちんはくよ)過ぎられ、予(われ)の強健なるを喜ぶ、戯れに作る」。
陸游84歳の作。
2011年11月11日の読売新聞にて、井波律子先生が詩をご紹介されていた記事に感銘を受けて描きました。
ネット上で元の漢詩のテキストを探そう…と思ったら、ヒットしませんでした…。素敵な詩なのに、あまり有名な詩ではないんでしょうか。
ご飯を炊く道具である「甑」は、新聞記事では日本語訳が「釜」になっていまして、絵では「甑」を検索して書いたんですが、古い道具のようなので、南宋時代に使っていたかは謎ですね…。貧しくてご飯がたけない様を、「甑中生塵、釜中生魚(甑に塵がつもって、釜に魚がわく)」という古いフレーズがあるそうなので、単なる慣用句かもしれません。
あと、絵的に
蘇軾の「縦筆」と、イメージがかぶりますが(貧しいおじいさん→でも顔色がいい)、私のイメージが貧困なだけで、直接意識して作られたのかは謎です。
でも、たまに、作品を描いていると、過去の作品とイメージがかぶってあれ?という時があります。