http://kanshiyonkoma.mangalog.com/Entry/128/「雑詩己卯自春徂夏在京師作得十有四首 其十二」龔自珍
楼閣参差未上燈
菰芦深処有人行
憑君且莫登高望
忽忽中原暮靄生
龔自珍(きょうじちん)(1792−1841)作。
夕もや立ち込める風景を、清王朝の衰退にたとえる…。
華やかなる乾隆帝の御世が過ぎ、かげりが見え始めた時代の空気を、早くも感じ取っていた、龔自珍らしい作品のひとつ。
陶然亭の壁に題す(陶然亭の壁に書く)、という文が添えてあります。
詩の舞台になった建物、陶然亭は北京にあり、現在もその一帯が陶然亭公園として有名なのだそうです。