http://kanshiyonkoma.mangalog.com/Entry/226/『楚辞』より「離騒(一部)」屈原
…………………
乱曰 已矣哉
国無人莫我知兮
又何懐乎故都
既莫足与為美政兮
吾将従彭咸之所居
『楚辞』より長い作品である「離騒」のラスト部分。「乱に曰く」は、長い作品があって、最後にその内容のまとめを言うときのフレーズです。
屈原(くつ・げん)(前343?−前278?)作。
中国の戦国時代の末、楚の国の滅亡が迫る中、楚の貴族として生まれ、国のために必死に奮闘するも、政治の場から退けられ、やがて楚の都が秦の国によって陥落すると、絶望して入水自殺した。
長い作品ですが、全文の現代語訳をネットで探しつつ読んだら(すみません、岩波文庫の『楚辞』も持ってますが、解釈部分の言葉が古めかしくて難くて…)、美しい文と激しい絶望に泣けてきました…。
「又何ぞ故都を懐わん」と言ってますが、国を想う熱い気持ちが、裏にあるのでしょう。
後世の憂国の士の、心の叫びの代弁者、理解者となった作品です。