http://kanshiyonkoma.mangalog.com/Entry/25/「芙蓉楼送辛漸」王昌齢
寒雨連江夜入呉
平明送客楚山孤
洛陽親友如相問
一片冰心在玉壷
王昌齢(おうしょうれい)(698−755?)作。
「芙蓉楼(ふようろう)にて辛漸(しんぜん)を送る」。
華やかな洛陽に帰る友を送り出し、左遷された江南の地に残る作者。
「一片の冰心 玉壷に在り」は、せつなくも清らかで美しい、有名なフレーズです。
「寒雨連江夜入呉」は、夜になって呉の地にやってきたのは雨じゃなくて作者たち、という解釈もあるそうですが、作者が江寧(江蘇省南京市)の役人だったころの作としたら、はじめから呉の地にいるんじゃ…というのと、思う存分に送別の宴をしたあとで朝送り出した、というのがしっくりくるので、こちらかなあ…。いろいろと間違っていたらすみません…。
※『中国名詩集』(松浦友久著、朝日文庫、1992)を主に参考にしました。