http://kanshiyonkoma.mangalog.com/Entry/230/「香炉峰下新卜山居草堂初成偶題東壁」白居易
日高睡足猶慵起
小閣重衾不怕寒
遺愛寺鐘欹枕聴
香炉峰雪撥簾看
匡廬便是逃名地
司馬仍為送老官
心泰身寧是帰処
故郷何独在長安
白居易(はくきょい)(772−846)作。
「香炉峰下(こうろほうか) 新たに山居を卜(ぼく)し 草堂初めて成り 偶(たまたま)東壁に題す」五首連作の第四首。
左遷され、廬山の地にやってきた白居易の詩。
やはり、「遺愛寺の鐘は枕を欹てて聴き 香炉峰の雪は簾を撥げて看る」が有名ですね。わが国の平安時代のエッセイ、『枕草子』で、清少納言が、中宮定子さまに「香炉峰の雪はいかならむ?」と聞かれて、この詩をふまえて簾を巻き上げたお話がおなじみです。
枕を欹てる、というのは、枕を傾ける、枕で耳を傾ける、枕に寝そべって…など、色々な解釈があるそうです(『中国名詩集』松浦友久著)。「この時代、どんな枕で、傾けるって一体どういうことだろ…」ということで、寝そべって、で描きました。
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